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実は0歳から開設できる! 子ども名義の銀行口座を持っておくメリットとは

倉持鎮子
イラスト
ひらのんさ
UPDATE
2026/03/17
銀行口座を開設する親子と大人になって感謝する子ども

子ども名義の銀行口座は、資産形成や教育資金の準備、金融教育の「入り口」としてとても親しみやすく、実は0歳から開設できるので子育て世代におすすめです。そこでファイナンシャル・プランナーの八木陽子さんに、子ども名義の銀行口座の開設方法や活用方法についてお話を伺いました。

子ども名義の銀行口座を持つ意義とは

ーー最近、ママ友から子ども名義の銀行口座を開設したと聞きました。子どもの名義で銀行口座を開設するメリットは何でしょうか?

子ども名義の銀行口座を開設するのには、いくつかメリットがあるのですが、主に以下のようなことが挙げられます。

・子どもが成長するにつれてお金を管理する習慣が身につく
・子どもが自分で通帳やキャッシュカードを管理できるようになる
・子どもにお金のトラブルを防ぐ力が身につく
・家庭で金融教育を始めるきっかけになる
・銀行の役割やお金の仕組みを親子で学べる
・子どもの教育資金と生活費を分けて管理できる

でも、この表だけでは親名義の銀行口座と何が違うのか、まだよくわからないですよね。今回は子ども名義の銀行口座を「子どもが管理するための口座」と「親が管理するための口座」という2つの目的に分けて解説したいと思います。

「子どもが管理する口座」としてのメリット

ある程度の年齢までは、親がお年玉やおこづかいなどのお金を管理しているものですが、小学生くらいになると「子どもが自分のお金を管理する」というケースも増えてきます。

そんな時に役立つのが「子どもが管理するための口座」です。これは親名義の口座でもいいのですが、やはり自分の名前が付いた通帳だと、子どもも「自分専用の口座」だと思えるので、自然と愛着が湧いてきます。

また、子どものお年玉やおこづかいを口座に預けることで、自然とお金を管理する習慣が身につき、お金の使い方について学ぶとてもよい機会になります。最近では、高校などで金融教育を行う動きも出てきているので、家庭でお金の教育をするきっかけづくりにもなりますよ。

私も子どもが幼い頃に一緒に銀行窓口に行き、子ども名義の口座を開設しました。「なぜ銀行にお金を預けると利息がつくのか」や「社会のなかで銀行にはどのような役割があるのか」など、お金について親子で話をするいい機会になったので、子どもも自分ごととして捉えることができたと思います。

ーー子どものうちからお金の知識を身につけておいた方が、大人になった時のことを考えても安心できそうです。

「通帳はしっかり管理しないといけない」とか「暗証番号を推測されにくいものにする」といった、実用的なことも身をもって教えることができるので、将来に向けた訓練としてもいいのではないでしょうか。

ただしここで重要なことは、あくまでも子ども自身が管理できる範囲の金額にとどめておくこと。幼いうちは基本的にお年玉やおこづかいの貯金用として使い、高校生くらいになってからアルバイトの振り込み用の口座などとして使いましょう。

「親が管理する口座」としてのメリット

ーー「親が管理するための口座」としても、何かメリットがあるんですか?

これは子どもがある程度まで成長した時に感じられるメリットですが、将来に向けて子どもの教育資金を貯めておくことにした場合、子ども名義の銀行口座を使ったほうが管理や運用をしやすいという利点があります。

親名義の口座に貯めておく方法もありますが、親が普段から使っている口座は生活費や住宅ローンに充てるお金など、さまざまな用途のお金が混在するので、教育資金としていくら貯まっているのかを把握しにくくなってしまいます。

そのため、重要度の高い教育資金などのお金は、子ども名義の口座に預けておくほうがいいのではないでしょうか。「生活費やローンのための口座」「子どもが管理するための口座」「教育資金を預けるための口座」と、それぞれのメリットを比較・検討したうえで使い分けることをおすすめします。

また、口座の開設先はどの金融機関でも問題ありませんが、気軽に相談しやすいという点では、なじみのある金融機関を利用したほうが便利です。

▼金融機関の違いについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もチェック
メインバンクにするなら都市銀行?地方銀行? 銀行口座を開設する金融機関の選び方

第四北越銀行からのお知らせ
第四北越銀行では、子どもの入園や入学時期の経済的支援を目的とした「新潟県こむすび定期」を取り扱っています。令和5年4月以降に生まれたお子さまへ、新潟県から最大10万円の「定期預金」が給付されるサービスもありますので、この機会にぜひご検討ください。

貯金通帳の上で「お金のなる木」を育てる親子

どうやって子ども名義の口座を開設する?

ーーそもそも本人でなくても、子どもの親であれば口座を開設できるんですか?

名義人であるお子さんの親権者(父母)、いわゆる「法定代理人」であれば、銀行口座を開設することができます。特にお子さんの年齢制限などはないので、まだ生まれたばかりであっても、親が代理で手続きをすれば問題ありません。

ただ、口座を開設するのにいくつか必要なものがあるので、事前にチェックしておきましょう。ここでは「第四北越銀行」の口座開設に必要なものを例に紹介します。

※顔写真のない本人確認書類の場合、他の本人確認書類がもうひとつ必要。
参考:第四北越銀行「未成年のお子さまの口座開設について
  口座開設に必要なもの
お子さま(未成年) ・マイナンバーカード
・パスポート
・住民票(発行後6ヶ月以内)※
・各種健康保険等の資格確認書 ※
親権者(法定代理人) ・マイナンバーカード
・パスポート
・運転免許証
・住民票(発行後6ヶ月以内)※
・各種健康保険等の資格確認書 ※
・各種年金手帳 ※ など

金融機関によっては、手続きに必要なものが多少異なるので、公式ホームページなどで必要書類を確認してから、窓口に行くことをおすすめします。また、近頃はオンラインで口座開設を申し込める金融機関もあるので、窓口に行かなくても自宅からスムーズに手続きをすることもできますよ。

第四北越銀行からお知らせ
第四北越銀行では、15才以上のお子さまの名義で銀行口座を開設する場合、インターネットから手続きを完了させることが可能です(14歳未満のお子さまの場合、銀行窓口での手続きとなります)。未成年のお子さまの口座開設についてくわしくはこちらをご覧ください。

子ども名義の口座で資産を残す時のポイント

ーー子ども名義の銀行口座を開設する際の注意点などはありますか?

「子ども名義の口座であれば、子ども自身のお金とみなされる」というわけではなく、子ども名義の口座を親が開設しても、親や祖父母などお子さん本人以外が管理していると、「名義預金」とみなされてしまう場合があります。

「名義預金」とは…
銀行口座の名義と実際の持ち主(管理者)が違うケースのことで、場合によっては名義人への「贈与」として扱われたり、相続の時に祖父母の「財産」とみなされたりする可能性がある。課税対象かどうかはその時の状況や経緯を踏まえて判断される。

参考:一般社団法人 東京法人会連合会「名義預金にご注意

親や祖父母から子どもにお金をあげる場合、年間110万円までは贈与税がかからない※ことから、相続税対策として活用される方もいるかもしれませんが、名義預金と判断された場合は相続税の対象となりますので注意が必要です。
※暦年課税の基礎控除額であり、必ずしも非課税になるわけではない点に注意。

▼贈与税についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もチェック
贈与は毎年110万円? 310万円贈与する人がいる理由と、もらった後の確定申告まで一連の流れを説明します

例えば、祖父母が「孫が大きくなった時に渡す教育費」として、孫本人には知らせないまま資金を貯め、通帳や印鑑を管理しているケース。この場合、名義預金として贈与税や相続税の対象と判断されるリスクが高くなります。

ーーでは、祖父母が孫のために資産を貯めておく場合、名義預金とみなされないためには、どうすればいいのでしょうか?

名義預金と判断されるかどうかは、そのお金の存在を名義者自身が自分のものとして認識しているかなど、管理者の実態が伴っているかがポイントになります。そのため名義預金とみなされないためには、子ども自身に通帳を持たせるのが一番です。

子どものために少しでも多くの資産を残しておきたいのであれば、「誰の名義になっているか」だけでなく「誰がどのように管理・運用しているか」を、家族内だけでも明確にしておきましょう。

ーー子ども名義の銀行口座をつくる時は、管理者や目的に気を付けて運用したいと思います!

子ども名義の銀行口座の運用には、もちろん注意点もありますが、教育資金づくりと金融教育のどちらにも使える、とても「効率のよい仕組み」でもあります。
子どもの将来の選択肢を増やしつつ、「お金との付き合い方」を一緒に学んでいく、とてもいいきっかけになるのではないでしょうか。

【教えてくれた人】八木陽子さん
株式会社イー・カンパニー代表。キッズ・マネー・ステーション代表。ファイナンシャルプランナー。出版社で女性情報誌の編集部勤務を経て独立。FPやキャリアカウンセラーとして10年以上の実績を積み、消費者の視点からも、誰よりも分かりやすく「お金」「経済」「キャリア」を伝える。小中学校で子ども・親子向け講座も開催。著書に『お金のプロは結局、これを選んでる』(青春出版社)、『今から身につける「投資の心得」』(えほんの杜)ほか、監修本も多数。

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